中国が初めて保有した航空母艦「遼寧」が25日、就役1周年を迎えた。中国海軍は「遼寧」に関連してさまざまな技術の獲得を、一歩一歩進めている。中国新聞社が報じた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

  「遼寧」は旧ソ連が設計した航空母艦「ワリヤーグ」だった。ソ連崩壊にともなう混乱で未完成のまま、独立したウクライナが保有していた。その後、中国海軍の航空母艦になるまでの同船の歩みは「複雑怪奇」としか言えないものだった。

  まず、同船を1998年に購入したのは澳門(マカオ)の中国系民間会社の創律集団旅遊娯楽公司だった。同社は「中国で海上カジノとして使用」などと説明した。

  ところが「外観もすでに空母である」との理由で、トルコが「空母の海峡通過を禁じたモントルー条約に抵触する」との理由で「ワリヤーグ」のボスポラス海峡、ダーダネルス海峡通過に難色を示した。

  中国側は「トルコへの観光客増加を約束」などの条件を提示。トルコは海峡通過を了承。「ワリヤーグ」は2001年に中国に回航され、02年3月には大連港に入港した。

  その後、「ワリヤーグ」の改修が始まったが、中国海軍使用の塗装などで、同船を「空母として使うのでは」との声が出はじめた。台湾も「中国の空母保有」問題に神経をとがらせはじめた。すると、中国政府の台湾事務弁公室の李維一報道官は、「ワリヤーグの空母化」との説に対し、「政治的な目的がある」と非難した。

  しかし中国国営の新華社通信は09年ごろになると「ワリヤーグ」が「中国初の空母になる」などと報道した。改装や艤装は中国船舶重工集団公司大連造船正廠が担当。中国は空母保有を既成事実化していった。

  2011年8月には、性能を確認する海上公試を開始。10回の公試を経て、2012年9月25日に「ワリヤーグ」は中国海軍に引き渡され、同時に「遼寧」との船名が発表された。

  2013年になり、遼寧は2月下旬、6月上旬から7月上旬にかけて出港。9月21日にも出港した。これまでに、戦闘機「殲-15(J-15)」を含む艦載機の離着艦を延べ100回以上実施したという。(編集担当:如月隼人)