上海証券取引所メインボードへの上場を目指す、小物家電製品メーカーの浙江比依電器股フェン(比依股フェン)(603215/上海)が2月9日に公募を開始する。4667万株を発行予定で、公募価格は7日に決定する。公募終了後速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2001年設立の民営企業。ノーオイルフライヤー、エアーオーブン、フライヤー、ホットプレートなどのキッチン用加熱調理電気製品の設計、生産、販売を主業務としている。OEMおよびODM生産を主体とする一方で、自社ブランド「BIYI(比依)」での生産も行なっている。現在の主力製品は2015年に発売開始したノーオイルフライヤーで、2018年以降は同社の売上全体の50〜65%を占める。また、2018年に発売開始したエアーオーブンも2020年には売上高の15%を占めた。また、フィリップス、ニューウェル、デロンギをはじめとする国内外の著名企業への納品実績や提携プロジェクトを持つ。
 
 同社製品が属する小物家電市場は世界的に安定的な成長を呈しており、2019年の世界小物家電市場規模は約2019億米ドルで、2012〜2019年の年間平均成長率は2.73%。2019〜2025年の年間成長率は2.5%前後と見られている。また、新型コロナの感染爆発に伴う外出自粛によって売上が急速に伸び、2020年の市場規模は2241億ドルと前年比で11%の増加となった。
 
 さらに、キッチン向け小物家電市場は小物家電全体を上回るペースで成長しており、2020年の世界市場規模は1170億ドルで前年比17%増となった。中国の市場規模は2019年で約240億ドルとなっており、2025年には273億ドルに達する見込みだ。また、中国の小物家電輸出額は世界の約半数近くに達しており、2019年は約323億ドルだった。健康志向、ヘルシーな食事に対するニーズがますます高まる中、ノーオイルフライヤーなどを主力製品とする同社の将来性は中国市場、欧米を始めとする世界市場いずれにおいても高いと言えそうだ。
 
 一方で、主力製品であるノーオイルフライヤーについて米国が2019年5月から1年間、および2021年1月から現在まで25%の関税をかけており、今後関税が維持されたりさらに引き上げられたりした場合に、顧客から値下げ要求が出されるようなことがあれば、利益が大きく減少する可能性がある。また、電子部品を始めとする原材料の高騰も大きなリスクだ。さらに、業績のノーオイルフライヤーに対する依存度が高く、新製品開発力の強化も課題である。
 
 2020年12月期の売上高は11億6332万元(同期比57.18%増)、純利益は1億593万元(同67.67%増)。2021年1〜9月期の売上高は12億620万元(前年同期比57.10%増)、純利益は8690万元(同22.64%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)