上海証券取引所科創板への上場を目指している、中触媒新材料股フェン(中触媒、266267/上海)は2月7日に公募を開始する。4405万株を発行予定で、公募価格は41.90元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2008年に大連多相触媒有限公司として設立し、2015年の株式会社化に伴って現社名に変更した。中国における主要な触媒メーカーであり、特殊電子ふるいおよび触媒の新材料製品の研究開発、生産、販売や、化学工業技術・工程関連サービスの提供を手がけており、環境保護、エネルギー化学工業をはじめとする業界を顧客に持つ。工業用触媒、自動車排ガス浄化触媒を主力商品としており、2021年1〜6月期時点で移動発生源(自動車)脱硝分子ふるい製品が同社の売上高全体の70%以上を占めている。
 
 触媒は化学反応に影響する重要な役割を持っており、世界の様々な分野に広く用いられている。従来の石油化学工業分野に加え、クリーンエネルギーの開発利用、環境保護といった新興分野でも不可欠な存在だ。中国の触媒産業は生産力の低さから長きにわたり輸入超過の状態である一方、重要分野の国産化に向けた機運が高まる中で中国の触媒産業の技術力、生産力も向上しつつあり、一部製品が国際市場で高い競争力を持ち始めた。また、中国国内における触媒製品の国産置き換えの流れもあり、触媒製品を扱う同社にとっては国内市場、国際市場いずれにおいても良好な発展環境にあると言える。中国を始め世界各国における自動車排ガス規制の厳格化も、同社にとっては追い風だ。

 同社はこれまでに144件の特許取得、独総合化学メーカー大手BASFとの次世代脱硝分子ふるい技術提携、国内研究機関との提携など高い技術力と開発力を持ち、充実した触媒生産体系や製品ラインナップを有するなどの強みを持つ一方で、資金力不足による生産能力不足、海外市場への影響力不足、売上高の7割以上をBASFに依存しているといったボトルネックを抱えている。さらに、将来自動車業界における化石燃料車から新エネルギー車への置き換えが加速すれば、排ガス浄化触媒を主力製品とする同社にとってはリスクとなる。
 
 2020年12月期の売上高4億5962万元(同期比21.91%増)、純利益は9183万元(同71.82%増)。は2021年1〜9月期の売上高は4億3317万元(前年同期比71.91%増)、純利益は1億1593万元(同118.99%増)。(編集担当:今関忠馬) (イメージ写真提供:123RF)