深セン証券取引所創業板への上場を目指す武漢華康世紀医療股フェン(華康医療、301235/深セン)は12日、新規株式公開(IPO)の目論見書を発表した。2640万株を発行予定で、公募価格は18日に決定する。19日より公募を開始し、公募終了後に速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は医療機関に特化したクリーンルームなどのクリーンシステムの研究開発、設計、施工、運営管理を主業務とし、医療関連設備や消耗品の販売を行なっている。これまでに数百の医療機関に設備を提供しており、2020年は公立病院37か所を含む39か所の施設のプロジェクトを請け負った。また、新型コロナの感染が急速に拡大した時期には、新型コロナ患者を収容するために急増された「方舟病院」である武漢火神山医院の陰圧クリーン手術室、陰圧ICUの施工を請け負い、10日間で設計から施工、引き渡し医を実現した実績を持つ。
 
 2019年までは同社の売上のおよそ8割が医療機関向けクリーンシステム業務だったが、2020年は新型コロナの影響により売上が減少。一方で医療関連設備、消耗品の需要が急速に高まり経営を支えた。2021年に入り中国国内で新型コロナの感染が落ち着くと、クリーンシステム業務の割合が再び上昇している。
 
 医療機関向けクリーンシステム分野は、その性質上特に高い技術が要求されるとともに、各医療機関、施設に合わせた設計、施工が必要となることからカスタマイズ性が高い分野と言え、同社はこの分野に専念してきた「専門技術企業」としての強みを持つ。一方で、経営規模が小さく、主な顧客が湖北省、河北省に限られていること、医療用の設備や消耗品の販売業務は立ち上げが遅く、製品の自己生産体制が整っていないほか、主力商品も形成されていないことが経営上のボトムネックだ。今後同社が大きく発展するには、新たな市場の開拓による知名度の向上、医療関連設備、消耗品の開発や生産力確保がカギとなる。

 2020年12月期の売上高は7億6182万元(前期比26.5%増)、純利益は5260万元(同10.4%減)。2021年1〜9月期の売上高は4億9499万元(前年同期比25.33%増)、純利益は3213万元(同4665.36%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)