軽くて、強く、腐食しない炭素繊維は、金属に代わる材料として注目されているが、この分野で日本メーカーは世界シェアの半分以上を占めると言われている。なぜ日本は炭素繊維で世界をリードしているのだろうか。中国メディアの捜狐はこのほど、日本には8つの特徴があると分析する記事を掲載した。

 記事が挙げた1つ目が「政府による強力なバックアップがあること」だ。これにはエネルギー基本計画や経済成長戦略大綱などを含み、資金面での支持があると伝えた。2つ目は「炭素繊維業界が早くから産業連盟を作って協力し合っていること」で、例えば、新構造材料技術研究組合(ISMA)は実際に多くの成果をあげていると指摘した。

 3つ目は「各メーカーが技術や製品の差別化を図っていること」、4つ目は「特許の保護を重視し、実際に多くの特許を持っていること」、5つ目は「サプライチェーンの統合を重視し、それぞれの分野に適切な製品を開発していること」だ。メーカーごとに製造技術の細部や、製品タイプに一定の違いがあるので、過度の競争を避けることができていると分析している。

 6つ目は「人材の育成に力を入れていること」、7つ目は「生産効率と生産能力を高め、買収によって将来的な発展に備えていること」、最後は「メーカーが長期的な戦略を持っていること」を挙げた。

 こうした特徴が、炭素繊維分野における日本メーカーの強みになっていると記事は分析したが、この点で中国は、政府による支持や産業連盟はあるものの、業界全体への貢献度がまだ少ないという。また、日本のようにメーカーごとの技術や製品の差別化がないので、互いに足を引っ張り合い、つぶし合う結果になってしまっていると分析した。

 このほか、中国でも炭素繊維の工場がどんどん建設され生産能力が向上しているが、生産量は思うように増加しておらず、これは製品の安定性に欠け、技術力が低いことなどの要因があると指摘した。炭素繊維の世界シェアでは中国メーカーが追い上げてきているとも言われるが、日本の強みは高い技術と付加価値にあると言え、これからもその優位性を保っていくことに期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)