中国の習近平国家主席は、講演などで毛沢東を称賛することが多く、毛沢東思想への回帰が進んでいるとも言われる。このためか、中国人の間でも毛沢東を高く評価する声が増えているようだ。中国メディアの百家号はこのほど、中国が日本からの賠償金を放棄したのは毛沢東の英断だったと主張する記事を掲載した。

 記事は、1972年の日中国交正常化にあたって日中共同宣言を発表したが、このなかで中国は、日本に対する戦争賠償請求権を放棄すると宣言したと指摘した。記事は、これには3つの理由があると分析している。

 その1つが「当時の田中角栄首相が中国に友好的だったこと」で、これには毛沢東も驚きつつ、日本にチャンスを与えることにしたと説明した。2つ目は「日本国民のことを考えたから」で、賠償金の負担を日本国民が負うことは毛沢東の望むことではなかったと主張した。

 3つ目は「実際のところ賠償には価値がなかった」ためだという。日本は賠償金を支払うとしても分割で長期間にわたって支払い、理由をつけて支払いを伸ばす可能性が高かったと主張した。金銭ではなく物資での賠償に応じるなら、日本は古い施設や機械をよこすに決まっており、そんなものをもらうくらいならない方が良かったとしている。

 そのうえで記事は、賠償請求権の放棄は毛沢東が「将来を見通した」英断だったと称賛した。そう言える理由として、「日本に台湾と断交させたこと」、「戦争で中国に与えた損害についての謝罪を引き出したこと」、「長期にわたって中国の発展のための援助を獲得したこと」を挙げた。

 それで、日中関係の関係修復の過程から「毛沢東は遠い将来を見通していたことが分かる」とし、賠償請求権を放棄したことは中国の平和的な発展に寄与したと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)