いち早くコロナ禍を脱したかに見えた中国だが、2021年には新型コロナウイルスが散発的に再拡大したほか、恒大問題や電力不足などに悩まされ、21年第3四半期のGDPは前年同期比4.9%増となり、伸び率としては大幅に減速していることが明白となった。しかし、中国メディアの騰訊はこのほど、中国と日本のGDPの「差」がこれまでになく大きく広がったと主張する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の実質GDPが21年第1四半期に3期ぶりのマイナス成長となったほか、第3四半期も年率換算でマイナス3%となり、「歴史的な落ち込み」を見せたと指摘した。21年の日本のGDPは、中国の3割にも満たない規模になりそうだと分析、「日中の経済規模の差はかつてないほどに開くことになる」とし、2-3年後には中国のGDPは日本の4倍になるだろうと予測した。

 日本経済の低迷が長期化している理由について記事は、最大の理由は「新技術分野」の波に乗り損ねたことにあり、この20年でIT経済に乗り遅れてしまったと分析した。日本には昔から強い工業分野があり、自動車やロボット、半導体などで有名だが、技術を間違った方向に発展させる傾向があると主張している。

 その典型的な例が新エネルギー自動車分野で、世界がリチウム電池の電気自動車(EV)を全力で発展させている時に、日本はどうしても「水素自動車」を手放さなかったとした。記事は、水素自動車の利点を認めつつも、世界3大自動車市場の中国、北米、欧州がいずれもEVを推進させており、水素ステーションではなく充電スタンドを普及させているなかで、水素自動車を作っても買い手がいないと指摘した。

 日本の自動車メーカーもすでにEV市場に積極的に乗り出しているが、記事は「泥沼にはまってしまった日本経済が再び成長軌道に戻れるのはいつになるのか、誰にもわからない」と結んでおり、日本経済の「歴史的」低迷を強調することで、中国経済の回復を印象付けたいようだ。しかし中国経済も成長が鈍っており、中国にとって経済悪化は対岸の火事ではないと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)