日本は治安の良い国として知られていて、手荷物検査もなく公共交通機関を利用できるが、日本の鉄道の安全性はどうなのだろうか。中国メディアの騰訊はこのほど、日本の公共交通機関で手荷物検査が行われない理由を考察する記事を掲載した。

 記事はまず、日本は公共の乗り物において手荷物検査を実施していないと紹介し、空港だけが「唯一の例外」だと指摘。空港は世界共通の基準があるので海外と同じように手荷物検査を行っているが、鉄道やバスでは手荷物検査がないと伝えた。中国では、日本は治安が良いためだと思われているが、「実際には必ずしも安全というわけではない」と主張している。

 なぜなら、日本でもこれまで何度も鉄道内で事件が起きているからだ。記事は、この数年で起きた事件をいくつか振り返り、いずれも刃物やガソリンなど危険物が持ち込まれて犯罪が起こったとして、「簡単な手荷物検査を実施していれば回避できたはず」と主張した。

 しかし鉄道輸送統計年報によれば、日本の2020年における鉄道の旅客数量はのべ176億人であり、記事は「日本の鉄道で事件が起きているのも事実だが、旅客数量全体に占める事件の発生件数を考えると、手荷物検査を実施するコストはあまりにも割りに合わないのも事実」と強調。これが日本で手荷物検査が行われていない要因ではないかと論じた。

 日本でも鉄道会社側が手荷物検査を行えるよう省令を改正しており、2021年の東京オリンピック・パラリンピックにおいては手荷物検査が実施された。しかし、全検査は現実的ではなく、不審者に対してのみの実施に限定されている。日本は、地下鉄ですら手荷物検査が必要な中国とは違った形で安全を確保していると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)