日本は高齢者の割合が非常に高く、2021年には65歳以上の高齢者が3640万人と過去最高を記録し、全人口の29.1%を占めるまでになった。それだけに高齢者向けのビジネスは需要があるが、中国では「日中が協力して日本の高齢者を中国で介護する計画がある」とのうわさが広まっている。

 中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、「日本人の高齢者が中国で余生を送るという噂の真偽」について考察する動画を配信した。

 配信者の中国人男性は、このうわさの真偽を確認したところ、そのような具体的な計画は日本にも中国にもどこの会社にもなかったと伝えた。中国ではこうした根も葉もないうわさが広まり、騒ぎになるのはよくあることだ。また、日本は介護保険制度がしっかりしているので海外に日本の高齢者向けの施設を作る必要はなく、そもそも大金を払って見ず知らずの土地で余生を過ごしたい人はいないだろうと指摘している。

 結局はよくあるただの「デマ」に過ぎなかったわけだが、日本人向けの施設というところに反応する人が多く、「断固反対」というコメントが目立った。中国にある日本人学校や開業1週間で営業停止となった日本人街を関連付けて反対の意思を示す中国人も多かったが、最近中国ではこうした施設の存在に対して過敏に反応する傾向がある。

 しかし配信者のように、落ち着いて考えればあり得ない話だと分かる、という冷静な中国人も少なくなかった。コメント欄には「日本人の生活は安定している。日本に住んでいる中国人が老後も中国に戻ろうとしないのに、言葉が通じない日本人が中国に来るわけがない」、「日本の細やかなサービスは中国人には真似できない」といった指摘があった。

 一部には、「デマの発信源を特定するべき」という人もいたが、各人がデマにどう反応するかの方が大切なのではないだろうか。今回のように日本に関わることでは感情をあおることにもなりかねない。情報過多の今、情報は賢く取捨選択したいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)