日本経営管理教育協会がみる中国 第699回 ――水野隆張

◆米中トップ電話会談

 2021年11月7日(火)に本年2月12日以来7か月ぶりに電話でだが会談をした。いまや世界の2大強大国のトップ同士の会談とあって大きく注目された。

 それぞれ双方の国民が背後に控えているだけに大きな歩み寄りは見られなかったが、とりあえず悪い方向、軍事力で直接対抗することはなさそうと判断できるだろう。しかし、経済問題、人権問題などでの溝は大きく、一国2制度の解消を目指して進められている香港はさておき、台湾については今後さらなる時間を要すると思われる。

◆台湾の今日まで

 台湾の先住民、原住民時代から1624年にはオランダが統治、その後、鄭成功、清朝の時代、日清戦争に日本が勝利したため日本の統治で大きく開拓が進んだが、日本の1945年の敗戦により当時の中華民国に帰属した。中国において国共内戦の結果、それから4年を経ずして、1949年に中国本土では中華人民共和国が成立したが、中華民国の政府は台湾に移転、台湾の住民で政府を継続して、中華民国として今日に至っている。国際連合には入れなくなったが、経済的に発展し、人口2千万人、一人あたりGDP2万5千米ドルと中国の1万米ドルをかなり上回る経済状態になっている。主な産業は半導体の製造など情報機器である。

◆日本の今後

 日本は戦後の日米安保条約が継続し、日米貿易も盛んであるが、人口が日本の10倍以上ある中国は、一時世界の工場として大事であったが、人件費の上昇により、現在では市場としてが大事になってきた。こうした中で世界の需要の半分を担っている台湾の半導体委託製造業が日本の熊本に工場を建設を予定するなど、台湾との関係も維持し、インド太平洋の安定に向けた関係も日本の新体制に求められている。中国もすでに中止した一人っ子政策から高齢化が日本に比べて遅れてはいるが、今後は対応に追われよう。(写真は、台湾の台北駅。提供:日本経営管理教育協会)