中国料理は、基本的にどれも火を通して調理し、しっかりと味をつける。そのためか、刺身などの生食が多く、食材そのものの味を生かした和食には抵抗があるようだ。

 生食は「原始的で野蛮な食べ方」と思う中国人もいるようだが、実際に日本で暮らすと生食に対する印象は大きく変化するようだ。中国メディアの網易はこのほど、日本に留学した中国人女性による「日本の生食体験」を紹介する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は中国沿岸部出身だったため、「自分がこれまで食べてきた魚介類はどれも新鮮」だと思っていたそうだが、日本を訪れて初めて「日本と中国では新鮮な食材に対する食べ方が全然違っている」ことを目の当たりにしたのだという。中国ではあくまでも「火を通す」などの調理をしてから、食材の鮮度を確認するが、日本では生で食べられるものこそが鮮度が良いとされることを指摘した。

 そして、日本で最初に食べた刺身について紹介した。日本人男性に嫁いだ叔母の家で、「活け締め」にしたタイの刺身を食べたそうだが、この「活け締め」の方法を聞いて当初は「なんて残酷な」と感じたという。「活け締め」は世界的にも評価されている方法だと指摘しつつも、筆者は生食に慣れていないことや残酷な締め方、あまりの味の薄さで箸が進まなかったそうだ。

 中国では、醤油煮込み、水煮、焼く、油で揚げるなどが普通の魚料理の方法だ。しかし、日本ではこのような料理法は「新鮮さに対する冒とく」と見なされると筆者は独自の見解を述べている。この中国人筆者は日本で暮らしているうちに生食に対する印象が大きく変わったことを紹介し、大学の先生が野菜ジュースを飲むことを習慣にしていることや、中国では生で食べないような野菜を日本では生で食べること、卵も加熱せず生で食べることなど、数多くの生食の例を紹介した。

 そして中国人筆者は「生で食べられるというのは野蛮なことではなく、むしろ鮮度が良く、栄養も損なわれないため健康にも良いなど贅沢の境地」にある食べ方であることを知ったと伝えた。しかし、新鮮な食材を生で食べることは「贅沢なこと」だと頭では分かっていても、舌とお腹はなかなか慣れることができず、どうしても受けつけない食材があったのは残念だと振り返っている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)