中国では近年、電気自動車(EV)の数が急増しているが、それと同時にEVに搭載されているリチウムイオン電池が爆発し、炎上する事故も急増している。2021年は1月から9月までに中国全土で1万件を超える発火事故が起きているという。

 日本にはリチウムイオン電池を搭載した潜水艦が存在するが、中国人からすると「潜水艦にリチウムイオン電池を搭載して、炎上したり、爆発したりする危険性はないのだろうか」と疑問に思うようだ。中国メディアの央広網はこのほど、10月25日に進水式が行われた「はくげい」について取り上げつつ、リチウムイオン電池を搭載して「爆発しないのだろうか」と疑問を投げかけている。

 日本の「そうりゅう型潜水艦」のうち、11番艦の「おうりゅう」と12番艦の「とうりゅう」、さらには10月25日に進水式が行われた「はくげい」にはリチウムイオン電池が採用されている。特に、おうりゅうは主機関の構成要素にリチウムイオン電池が採用された世界初の通常動力型潜水艦でもある。

 記事は、「たいげい型潜水艦」の「はくげい」を取り上げたうえで、「非常に大きな潜水艦であり、そうりゅう型潜水艦より潜航速度が速く、潜航距離も長いと見られている」と主張したほか、潜水艦にとって重要な「静音性」も極めて高いと指摘した。

 また、「はくげい」には、そうりゅう型潜水艦の「おうりゅう」と「とうりゅう」と同じように、リチウムイオン電池が採用されていると紹介。リチウムイオン電池は体積エネルギー密度が高く、充電時間も短いというメリットがあるとしながらも、特定の条件下で爆発する可能性があり、それゆえ他国は潜水艦にリチウムイオン電池を搭載することに慎重になっていると主張した。

 中国ではEVやスマートフォンのリチウムイオン電池の発火するなどの事故が多発している。だからと言って日本の潜水艦に採用されるリチウムイオン電池も同じようにリスクがあると考えるのは早計であり、日本のリチウムイオン電池は「潜水艦に採用できるほど」に質と安全性が高いということだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)