中国では最近、「双減」と呼ばれる中国版ゆとり教育とも言える政策が始まった。学生の宿題と塾などの校外教育の負担を軽減させるというもので、これに伴い学校の授業にも変化があり、体育の授業を増やした学校が多いようだ。

 しかし、学歴社会の中国ではこれまででテストの成績が何よりも重視されていたため、体育の授業が増えることで成績が下がってしまうのではないかと不安に駆られる保護者もいるようだ。しかし、中国メディアの快資訊は「日本のサッカー教育を見れば、スポーツから学べることも多くあることが分かる」と紹介する記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、全国高校サッカー選手権大会の常連校で優勝もしている強豪校について紹介したテレビ番組だ。これを見た中国の親が、高校のサッカークラブで学ぶことの本質は、単にサッカーの技術を身につけるだけではなく、チームメイトとの協力やコミュニケーション能力を学び、目標を立て、目標に向かって前進する計画性を学ぶことなどにあると理解したという。

 このサッカー強豪校の監督は、「教育の上にサッカーを築く」という教育方針だと記事は紹介しているが、これは中国の親たちからすると非常に驚くことのようだ。中国では子どもたちがスポーツや芸術など、「中国では趣味とされるもの」を学ぶ時、教師やコーチはあくまでもその分野のことだけを教えるため、スポーツや芸術は「教育とはまったく別物」と考えられているからだそうだ。

 それで、日本では高校のサッカークラブの監督が「サッカーの監督である前にまず教育者であること」に感銘を受けている。それで子どもたちも、サッカーを通してその後の人生で必要なチームワークの大切さや、失敗・挫折から教訓を得ること、後悔しないように全力を尽くすことなどを学ぶことができると称賛した。

 これまでの中国の学校教育は、とにかくテストの点数を重視する傾向が強かったので、日本の教育方針は「目からうろこ」に感じたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)