国の経済力を示す指標として国内総生産(GDP)がよく使われるが、国力を測る指標はGDPだけではないと言えるだろう。中国メディアの百家号はこのほど、「清朝末期のGDPは世界一で、日本の5倍もの規模だったのに、なぜ日本に戦争に勝てなかったのか」と題する記事を掲載した。

 記事は、英国の経済学者アンガス・マディソンによると19世紀初めまでの清朝のGDPは巨大で、世界全体の32.4%を占め世界一だったと紹介した。しかし、当時の清朝の一般庶民の生活は非常に貧しく、反乱が絶えなかったと指摘している。

 これは、清王朝が皇帝の美しい庭園や建築物を建設し、金銀財宝を蓄えることにいそしんでいたからで、こうした経済活動が清朝のGDPの多くを占めていたとしている。一方、当時の日本のGDPは清朝の5分の1に過ぎなかったが、軍艦、大砲、機関銃、兵士の食料といったものの生産活動がGDPにしっかり含まれていたという大きな違いがあったと分析した。そのため「清朝のGDPは世界一だったが、戦う力のあるGDPではなかった」としている。

 このため、清王朝は日清戦争で敗れ、下関条約を結んで巨額の賠償金を支払うことになったが、日本はこのお金でさらなる成長を遂げたと指摘した。そして、清王朝は日清戦争での敗北でGDPが減少し、さらに米国に越され、第二次世界大戦が終わるころには世界第5位まで低下してしまったとし、当時は米国のGDPと比べるとその18%ほどに過ぎなかったと論じた。

 しかし、第二次大戦後の朝鮮戦争では、GDPで劣る中国が米国などを相手に勝利し、休戦協定を結ばせることができたと誇らしげに伝えた。それで、GDPだけではその国の強さを測ることはできず、戦争での勝敗もGDPの大小だけで予測できるものでないと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)