何度も取り沙汰されてきた中国の不動産バブル崩壊説。これまで現実のものとなることはなかったが、中国不動産業界はここにきて暗雲が立ち込めてきていると言えるだろう。業界2位の中国恒大集団に債務リスクが浮上しているためだ。

 一部では中国の不動産バブルがいよいよ崩壊するのではないかと懸念する声も高まっているが、中国メディアの百家号は10日、「日本のバブル崩壊から中国が学べること」と題する記事を掲載した。

 記事は、日本で過去にバブル経済が発生し、崩壊したことについて、中国では「日本政府が自ら崩壊させた」という論調があることを紹介する一方、こうした論調は正確ではなく、バブルのソフトランディングはそれほど簡単なことではないのだと強調。当時の日本政府にとって「進退窮まった結果」としてバブルが崩壊したのであり、その結果が「失われた20年」あるいは「失われた30年」とも言われる低成長の時代であると指摘した。

 続けて、日本でバブルが生じた理由や崩壊した理由は複数の要素が絡み合っており、その点で中国の不動産バブルとは違いが大きいものの、日本の先例から中国が学べることは「バブルは絶対に崩壊させてはならない」ことだと指摘し、時間をかけてソフトランディングに持っていくことが必要だと強調した。

 記事は、中国の経済成長率は過去に比べてずいぶんと落ち着き、「不動産価格が暴騰するような時代はもう終わってしまったのだ」と指摘する一方、中国政府が行おうとする規制は「経済成長の効率を犠牲にするが、公平さを守るための良心ある政策」だと主張。若者が家を買いやすくなるという意味でも「若者に希望を与える政策だ」と論じた。

 中国は「共同富裕論」により不動産など大企業への締め付けを図り、富裕層や大企業の「犠牲」のうえに国の安定を図りたい考えのようだが、ここまでのテコ入れを図らなければ、日本に二の舞になるという危機感があるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)