中国は富める者から先に富めという「先富論」を原則として改革開放を実行することで飛躍的な経済成長を遂げた。その後に打ち出した「小康社会(ややゆとりのある社会)」については、すでに「全面的な実現」を宣言しており、現在は「共同富裕」を目標に掲げている。

 そんな中国からすると、1970年代にすでに「一億総中流」社会を実現させた日本は参考になるのだという。中国メディアの網易は9日、日本は50年も前に「共同富裕」を実現していたと指摘し、日本の「一億総中流社会」を分析する記事を掲載した。

 記事はまず、一億総中流という概念について、中国の「共同富裕」という考え方に近いと紹介し、日本は「都市部と農村部の経済格差が小さく、国民の約9割が自分を中産階級だと思っている」状況を50年も前に実現していたと指摘している。

 では現在の日本はどうなのだろうか。日本メディアは、相対的貧困率の上昇や、社会階層などを理由に「一億総中流社会の崩壊」を報じているが、税金や社会保障制度などを通じた所得再分配後のジニ係数を見る限りでは「不平等からはまだまだ遠い」と論じた。

 記事によると、日本は「税」や「社会保障」を通じた所得の再分配で「なかなかうまくやっている」そうだ。収入に応じた税設定と、「医療、育児、住宅、年金」の4つの保証があるので、やはり日本は「共に豊かになる」という理想から本当に遠くない国かもしれないと締めくくっている。

 中国は所得の規制や再分配などにより「共同富裕」を目指すとしており、一見すると今の日本に似ていると言いたいようだ。しかしその実態は主に富裕層を狙い打ちにしたもので、長期的には経済発展を阻害するとの見方もある。日本を参考にしたとしても、中国の共同富裕実現の道は険しいと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)