中国の高度経済成長は、「農民工」と呼ばれる出稼ぎ労働者によって支えられてきた一面がある。経済発展を象徴する高層ビルの建設に携わったのは、主に農民工だからだ。しかし、こうした出稼ぎ労働者の労働環境はあまり恵まれているとは言えない。中国メディアの網易は6日、建設業界における日本と中国の待遇の格差を伝える記事を掲載した。

 記事は、中国の農民工の給料は日本の10分の1ほどだと主張しているが、中国の農民工をめぐる労働環境や待遇が悪いことは事実と言えるだろう。記事は、農民工に対して行われた中国の調査結果を紹介し、彼らの職場環境の問題点を指摘している。建設業は、農民工にとって比較的給料の高い職種ではあるが、それでも日本の建設作業員と比べると非常に低いようだ。

 記事は、日本の建設作業員との違いは給料だけではない、と指摘している。「雇用形態」と「建設業の形態」も違うそうだ。雇用形態に関しては、日本では正式な従業員として雇われることもあるのに対し、中国は仲介業者が農民工に仕事をあっせんするシステムになっていて、大抵は保険に入らず給料も上がらないので不安定な仕事だとした。

 そして、日本では入社後に研修を行ってくれるのに対し、中国の建設業は研修などなく、作業は「人海戦術」であり、一人一人の作業員の価値が低いのが現状だと指摘。一方の日本では建設業は専門職という考え方で、少ない人数で作業を行うと紹介した。

 このように比較してみると、日本と中国とでは、同じ建設業と言っても待遇が全く異なっており、農民工は厳しい労働環境に置かれていることがよく分かる。中国も経済発展が落ち着き、高層ビルの建設ラッシュがおさまれば、「農民工」の働きかたも見直されていくのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)