菅首相が自民党役員人事で二階俊樹幹事長を交代させるのではないかと報じられたことについて、中国共産党機関紙・人民日報系の環球網は2日、二階幹事長は「親中派の代表」と見られていると伝えつつ、「二階氏が幹事長のポストから下りた場合、その後の中日関係にどのような影響が及ぶのか、高度な関心が寄せられている」と報じた。

 記事は、日本国内の報道として、「二階幹事長は永田町で絶大なる権力を掌握している人物」だと紹介。さらに、過去に何度も代表団を引き連れて訪中しているほどの親中派だとし、日中交流における「重要な窓口」となる人物だと紹介した。

 続けて、自民党役員人事で二階氏が幹事長交代となった場合、日中交流における「重要な窓」が閉じられることになるのではないかと懸念もあるとした。一方、日本では「近年、対中感情の悪化が顕著であり、与党であろうと野党であろうと政治家が親中的な立場を取るのは難しい」という見方があることを紹介したうえで、仮に二階氏がポストを失うなどのことがあれば、日中関係への影響は不可避との見方を伝えた。

 そして、記事は、中国国際問題研究院の項昊宇氏の話として、「自民党内部を含め、日本には知中派と呼ばれる人物は複数いるが、二階氏ほど政治的な影響力を持ち、日中交流における重要な窓口となれる人物はいない」とし、この点は日中関係におけるリスクの1つだと論じた。

 一方で記事は、項氏が「日中関係は今後も崩壊することはなく、悪化を続けるかどうかも不確定」と見ていることを紹介。日本は近年、台湾問題や尖閣諸島をめぐる対立を利用して「中国脅威論」を煽っていると主張しつつも、これは米国の戦略に足並みを揃える必要性があり、さらにはコロナ対策や経済対策の失敗によって生じた「日本国内の不満」を中国に向けさせることで、自民党に対する圧力を緩和させるための方策だと主張した。しかし、日本は中国と協力することの重要性も認識しているとし、日本の対中政策は今後も「対抗と協力」という路線を踏襲するだろうと予測した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)