中国のポータルサイト・百度に14日、日本でも人気の高い「三国志」について日本らしい「アレンジ」が施されている点を紹介する記事が掲載された。
 
 記事は、三国志が中国だけでなく日本でも非常に人気を集めており、日本人の三国志に対する愛好ぶりは決して中国人に引けを取るものではないと紹介。若者の多くはオンラインゲームで、その少し上の世代はアーケードゲームやマンガで、さらに上の世代は小説で三国志の世界を知ったと伝え、中でも日本の三国志人気を決定づけたのは1960年代に発表された吉川英治の小説「三国志」だったとした。
 
 そして、吉川英治は単に中国の「三国志演義」を日本語に翻訳して出版したのではなく、日本人なりの解釈に基づき多くの箇所をアレンジしており、より日本の国情や日本人に合った作品になったのだと説明。その象徴的とも言える点が、ストーリーの終わらせ方であるとし、クライマックスを諸葛亮の死に置き、諸葛亮の悲壮感と死にざまを桜の散る様子に重ね合わせたような印象を読者に与えたと伝えている。
 
 その上で、諸葛亮の死から三国鼎立の崩壊に至る歴史については「諸葛亮の悲壮な死がぼやける」ために、敢えてサラリと流すように短くまとめているのだと紹介した。
 
 また、曹操の人物像についても「日本らしさ」が垣間見えると指摘。中国では正統性から劉備を贔屓し曹操を悪者とする傾向があるのに対し、王朝の正統性といった意識の薄い日本では各人物について「どれだけ勇猛で、どれだけ大きな功績を残してきたか」というよりシンプルな基準で判断するため、曹操が往々にしてポジティブに描かれているとした。さらに、日本の歴史では帝から権力を委譲された、中国にはない日本独特の「征夷大将軍」という地位があり、それが日本人の曹操像を形作る大きな要素になっているとの見方を示した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)