日本のノーベル賞受賞者に、小柴昌俊氏と梶田隆章氏がいるが、受賞にはそれぞれカミオカンデとスーパーカミオカンデという、ニュートリノ観測装置が関わっている。この装置は30年ほど前に建設されたもので、地下1000メートルの深さに超純水5トンを蓄えた巨大な水槽が埋められている。中国メディアの百家号は11日、「30年前に日本人が地下1000メートルの深さに5万トンの水を埋めたのはなぜか」と題する記事を掲載した。

 「地下に水を埋めた」とだけ聞けば、貯水を想像するものだが、これは毎日地球に降り注ぎ、人の体もすり抜ける素粒子「ニュートリノ」に質量があることを証明するための巨大な実験装置だ。1983年に設置され、タンクには実験のための水が5万トンも入っていたそうだ。

 この装置「カミオカンデ」を使って超新星爆発からのニュートリノを観測したことで、小柴氏が2002年にノーベル物理学賞を受賞し、2015年には「スーパーカミオカンデ」でニュートリノに質量があることを証明して、梶田氏もノーベル物理学賞を受賞している。

 記事は日本の科学者らの努力を称えるとともに、「こうした不断の努力が日本をアジア初の先進国へと押し上げたのだ」と感心している。「科学には国境がない」、「どこの国が率先するにしても、成果が出れば最終的に人類のためになる」と、さらなる発展に期待を寄せた。

 日本のノーベル賞受賞者は多く、中国でも日本の科学技術力は高く評価されている。スーパーカミオカンデ実験は、東京大学にある研究施設を中心に、中国を含む世界各国の大学や研究機関との共同研究で行われ、さらに2020年8月からは新生スーパーカミオカンデとしての観測も始まっている。まさに「科学には国境がない」と言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)