中国メディア・揚子晩報は8日、「日本サッカーには負けてほしいという気持ちがある一方で、世界を取ってほしいという気持ちもある」とする記事を掲載した。

 記事は「日本サッカーの発展はもはや新鮮な話題ではない」とし、2018年のワールドカップロシア大会のベルギー戦はいまだに印象深く、東京五輪前に日本代表の選手たちが「金メダルを狙っていく」と語ったことについても「本当に金メダルをとってしまうのではないかという思いにさせられた」と伝えた。
 
 その上で、「よその子」であり同じ東アジアの「クラスメイト」である日本が優勝することを素直に望むことはできないとする一方で、同じアジア人が、しかもブラジルのような技術がなく、欧州のような強いフィジカルがない日本でも卓越したサッカーを展開して頂点を取れると証明することを期待する気持ちもあったとの心境を吐露した。
 
 結果的には準決勝でスペインに惜敗し、3位決定戦のメキシコ戦に敗れてメダルを逃した日本だが、記事は今大会で「金メダルの可能性を少しでも感じさせた」日本がここまで成長した理由について「組織、体系のパワーだ」と指摘。この組織力や体系はピッチ上だけの話ではなく、小学校から中学、高校、大学、そしてプロまでサッカーの育成体系がしっかり整っていることも含まれているとした。また「われわれが小さい頃に見た日本の漫画『キャプテン翼』の世界が日本には本当に存在する。日本のサッカーは早い時期から、教育の一部になっているのである」と伝えた。
 
 さらに、今大会の試合結果を巡る日本国内の反応にも言及。フランスに大勝した際には必要以上に大騒ぎすることなく、スペインに敗れた際も単に労うだけでなく、強豪との差を冷静に分析し、さらに強くなることを求める姿勢を見せたとし、「その態度からは、日本サッカーの自信が垣間見えた」と評している。
 
 記事は、サッカーが団体競技であり、1人や2人飛び抜けた選手がいてもどうにもならないと指摘した上で、中国サッカーが実力を高めるためには自らの問題をしっかり見つけ出し、長期的な人材育成計画を建てる必要があると主張。各国の国情はそれぞれ異なることから日本の体制や取り組みをそのまま移植することはナンセンスであるとしつつ、「日本サッカーの中から、なにか参考にできることはないかと模索することは十分に価値があるのだ」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)