都市部はすっかり先進国と変わらない生活ができるようになった中国では、農村部の生活水準向上に注力しているようだ。その点、休暇を利用して観光客が訪問するほど美しい日本の田舎は参考になると言えるだろう。中国メディアの百家号は3日、日本三大かやぶきの里の1つとしても知られる京都の美山を紹介する記事を掲載した。

 「美山」は、福島県大内宿、岐阜県白川郷と並んで、日本三大かやぶきの里として知られている。記事は1993年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、美山の「北」集落について紹介している。名前のとおり美しいところで、水田にかやぶき屋根の家が映っていて、情緒あふれるアジアの絵巻物のようだと感嘆した。どうやら、かやぶきの里は日本人だけでなく、中国人も懐かしい気持ちにさせてくれるようだ。

 記事はかやぶき屋根の魅力について、200年以上前に建てられた建物もあるが、釘を使っていないのにしっかりした造りで、夏は涼しく冬は暖かいと紹介した。また、これだけ保存が難しい住宅を、国の保存地区に指定することで守っていることを称賛した。かやぶき屋根は、日本だけでなく世界で広く使われていた技法のようだが、残すのは非常に難しいことだ。

 美山は、かやぶき屋根の家を上手に残しているだけでなく、人が集まる場所ともなっている。記事は、ここには資料館や藍染めの美術館など、観光客向けの施設があるほか、雪まつり、雪灯廊、お田植祭などのイベントや、宿泊できるかやぶき屋根の家もあると魅力を伝えた。

 そして何より、村の自然の姿が残っていて「商売っ気がない」のが「特に良い点」であり、中国との圧倒的な違いであるとため息をついた。中国では観光地化してしまうと、観光客相手に商売を始める人が非常に多く、食事から飲み物、土産物まで高額で販売されるのが普通で、純粋に旅行を楽しめなくなるからかもしれない。

 記事は最後に、このかやぶきの里で最も尊敬せざるを得ないのは、「地元の人が自然の恵みを存分に堪能し、素朴な方法で村を守っていることだ」と称賛している。伝統文化や古い建物を大切にしながら、旅行客が楽しめるような工夫をしているこの村は、中国の田舎に良いヒントを与えてくれていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)