中国のポータルサイト・網易に2日、「環境保護五輪の象徴として自信を持って日本が用意した段ボールベッドが、笑いの種になってしまった」とする記事が掲載された。
 
 記事は、先進国の多くが自らの技術の発展ぶりをアピールして世界の評判を高めるチャンスを常に狙っており、特に五輪のような世界的なビッグイベントは絶好の機会と考えられているとし、日本も五輪を利用して技術力の高さを世界に改めて示そうとしていたと伝えた。
 
 そして、日本はこれまで「勤勉、まじめ」というイメージを世界的に定着させ、その工業や科学技術は高く評価されてきたと紹介。特に「匠の精神」、「職人気質」という言葉が大々的に宣伝され、日本人の作るものは「真剣さと知恵の結晶」と認識されており、今回の五輪では特に環境保護分野で先進技術を駆使し、世界のアスリートに体感してもらうことによる大きな宣伝効果を狙っていたものの、その目論見はひっくり返されてしまったとしている。
 
 その上で、地球環境に優しく、コストのかからないコンパクトな五輪、そして、日本の技術力を示す象徴的なアイテムとして選手村に配備されたダンボール製ベッドについて「事前にどれほど丈夫で環境に優しいかがアピールされたが、大会が始まると複数の国のアスリートがベッドの破損を報告した」と伝えた。
 
 記事は段ボールベッドの問題から、今回の五輪で用意された備品の品質がうかがえるとしたほか「段ボールベッドは今の日本の縮図。中国製と比べたときのアドバンテージはますます少なくなっているのだ」と評している。
 
 段ボールベッドが破損した問題の多くは、想定を超える使い方や、わざわざ強度を試すような行為によって生じたものであり、通常の使い方をしていれば容易に破損するものではない。それにも関わらず段ボールベッドは品質が低く、さらには日本製品の質が悪いとする記事の主張には賛同し難い印象だ。
 
 しかし一方で、新型コロナの感染拡大の中でなんとか開催に漕ぎ着けた東京五輪は、もともと帯びていた「震災からの復興」「コンパクト五輪」「環境に優しい五輪」といったテーマ性がすっかりぼやけてしまった感が否めない。選手村のベッドを段ボールベッドにした意味、段ボールベッドの有用性が伝わりにくい状況になってしまったのは、残念である。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)