中国の自動車市場では「より大きく、より高級に見える車」が人気だ。これは長らく変わっていない中国市場におけるトレンドだが、変化の兆しもあるようだ。中国政府の進める新エネルギー車優遇政策が後押しし、中国版の「軽自動車」とも言うべき2人乗りの小型電気自動車が人気となっている。

 この小型電気自動車は日本の軽自動車からインスピレーションを受けているのは間違いなさそうだが、中国メディアの百家号はこのほど、日本の軽自動車には魅力がたくさんあることを強調する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の軽自動車は中国人のこれまでの車に対する概念を覆す存在であると伝えている。中国では「小さい車は車内も狭い」と思い込んでいる人が多いが、記事は「日本の軽自動車は、見た目は小さいのにドアを開けると中はなかなか広く、快適」と意外な広さにテンションが上がることを伝えている。小さいのに4人も乗れて、後ろをフラットにすれば荷物もたくさん積むことができ、燃費に優れていて税金も安いので経済的だと紹介している。

 ほかにも、細部にまで気が利いた設計にも感心している。日常生活での使用を想定して、子どもや高齢者が乗降しやすく、荷物の出し入れがしやすくなっている、と便利さを伝えた。これらはすべて消費者の声を大切にした「市場調査」のおかげだと称賛している。

 では、「中国版軽自動車」は中国で定着するのだろうか。中国ではこれまでにも、地方都市や農村部で老人代歩車と呼ばれる低速の電動車が走っていて、よりおしゃれなイメージのあるこの小型電気自動車が人びとに受け入れられる可能性は高い。

 ただ100%電気自動車であることや、2人乗りという点など、日本の軽自動車とは違いも多く、中国の小型車市場は日本の軽自動車とはまた違った方向に発展していくのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)