近年、人件費が上昇している中国から企業が撤退する動きが見られると言われる。日本でも2020年に生産拠点の国内回帰や多元化を図るための補助金を出すこととし、中国に進出している日本企業から多くの応募があったという。

 こうした「日本企業の撤退」という流れは中国にとって良いことなのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、「中国から日本企業を追い出すことは、真の愛国なのか」と問いかける動画を配信した。

 配信者の中国人女性は、日本と中国の間には歴史や領土をめぐる対立があり、「感情」だけで言えば日本企業を追い出したいと思う中国人がいても不思議ではないと主張する一方、現実的にそんなことは不可能であるうえ、「経済の観点から見ても悪影響がある」と指摘した。

 その理由として、「外国のものをすべて遮断すると比較の対象がなくなり、競争が生まれない」ことを挙げた。競争がないと進歩しなくなる弊害があるとしている。そして、中国が日本人を追い出すなら、日本も現在約80万人いると言われる在日中国人を追い出すことになると主張し、このような事態になれば交流も発展も失われると説明。つまり「日本を追い出す」ということは決して真の愛国ではないと強調した。

 これに対して寄せられたコメントを見ると、「日本企業を追い出したら、多くの中国人が失業してしまい、収入を失う。外国企業は中国経済を引っ張ってくれている」というコメントに代表されるように、配信者に同意する意見が多く寄せられた。

 一方で、「スパイには十分に注意すべき」、「日本だけでなくすべての外国企業を追い出すべき」などの主張も少なくなかった。だが、「中国から日本や外国企業を追い出せなんて、こんなのはネット弁慶だけが主張している戯言だ」との指摘もあり、比較的冷静な人が多いようだった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)