近年、中国では人材育成を重視しており、これに伴って博士号を取得する人の数も増加している。2019年度の博士号取得者数は約6万1000人で、これは世界でも米国に次ぐ多さだ。

 中国の博士号取得者は年々増加していることから博士号取得者同士の競争も激しくなってきており、博士号だけではなく「プラスアルファ」が求められるようになっているという。この点で、海外で博士号を取得することが選択肢の1つとなっているらしい。中国メディアの網易はこのほど、日本で博士課程を学ぶことのメリットを紹介する記事を掲載した。

 記事が挙げた1つ目は日本語を習得できるうえに経済面でのストレスが小さいことだ。欧米の大学は、奨学金枠が常にいっぱいで自費での留学を余儀なくされることが多いが、日本の大学では奨学金や授業料免除などの機会が多くあるので、経済的に楽だという。また日本と中国は隣国同士で経済面での協力も活発だが、日本語ができることはビジネス上でも有利に働くだろう。

 また、日本には世界トップレベルの研究分野が多くあることも魅力だと伝えた。化学、材料工学、半導体などが強く、ノーベル賞受賞者が多い国なので、最先端の技術や研究に触れる機会が多いと指摘した。さらに、博士号取得後は日本での就職チャンスが多いことも大きなメリットだとしている。

 中国では大学進学率が大幅に増えたため、卒業後の就職先がなかなか見つからないことが問題となっているが、これは修士号や博士号を取得しても変わらないようだ。企業は技術や経験を重視する傾向が強く、多くの仕事が学士や修士取得者で間に合うので、「コストパフォーマンス」の観点から給料の高い博士号取得者を避ける傾向もあると言われる。

 中国国内の就職難が厳しさを増しているなかで、日本で博士課程を学ぶことは中国人にとって大きな魅力となっているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)