中国は近年、愛国的思想を意識的に強めているようだ。テレビや映画では愛国心を高めるような内容を多く放送し、学校で行う軍事訓練にも熱が入っている。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、中国人男性が「靖国神社に行ってみた」経験を振り返り、愛国心を高めるべきだと主張する内容の動画を配信した。

 動画を配信したのは中国人男性2人で「靖国神社を見に行った」と伝えている。もちろん参拝するためではなく、毎年のように繰り返される靖国神社をめぐる対立について、「日本の政治家が、炎上すると分かっていて参拝を断行する理由」を自分たちの目で確かめるためだったという。

 動画のほとんどは、靖国神社そのものではなく、敷地内にある「遊就館(ゆうしゅうかん)」を扱っていた。遊就館は軍事関係の資料を展示している建物だが、「遊就館では太平洋戦争は国を守るためだったと戦争を正当化し、美化すらしていた」と伝え、「謝罪の言葉が一言もなかった」と息巻いている。

 そして動画では、日本人の靖国神社参拝を止めることができない以上、「中国を強くする」ことと「歴史を忘れない」ことで、間接的に対抗するしかないと訴えた。動画は全体的に「日本が間違っている」と強く非難しており、中国人の感情に訴える内容となっているが、中国人にとっては理想的な愛国教育だったらしく、コメント欄は称賛の嵐だった。「国営テレビで放送したら良い」、「感動した」、「泣いた」、「今まで見てきたなかで最高の動画」など、最高級の誉め言葉が並んだ。

 それほど、中国人にとって愛国は心を打つ話題なのだろう。「日本から受けた屈辱を忘れるのは裏切りだ」といった感情的なコメントも目立ち、学校で行う愛国教育も「小学1年生から軍事訓練を始めている」という人もいた。日本への憎しみが、往々にして愛国心を煽るために利用されているこの現状は、日本にとって非常に残念なことだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)