日本の住宅は木造率が高く、一戸建ては9割以上が木造住宅だと言われている。夏は涼しくて冬は暖かく、断熱性・調湿性・通気性などに優れていて、日本の気候にぴったりだ。しかし中国の都市部では木造住宅がほとんどないためか、中国人は日本の木造住宅に対して「虫に食われないのか」、「火災が恐くないのか」と疑問に思うようだ。

 中国メディアの快資訊は17日、日本には木造住宅を長持ちさせるさまざまな知恵があることを紹介しつつ、伝統技法の1つである「焼杉」という知恵を紹介する記事を掲載した。

 この「焼杉」とは、杉材の表面をあえて焼き焦がして炭化させるという技法だ。木材は炭化することで燃えにくく、腐りにくくなって耐久性が増すという特徴がある。そのため、焼杉は昔から西日本を中心に建物の外壁に用いられてきた。さらに焼杉材には防虫・調湿効果もあるようだ。

 今は新しい建材が次々と出ているのに、なぜ日本には昔ながらの技術が残っているのだろうか。記事は、木材の表面を焦がすという不思議な技法ではあるが、最近ではむしろアンティーク感があって味わい深いと再注目されていると伝えた。焼杉は焼き具合を調整できるので、表面を軽く焼いてきれいな年輪の模様を出すこともできれば、厚みのある炭化層を作ることもできる。

 中国では高度経済成長を経て、古い建物をどんどん取り壊し、どれも似たり寄ったりの高層ビルが乱立するようになった。そのため木造建築の職人は減り、古い建築技術も失われてしまった。日本に残る焼杉のような伝統技法は貴重な存在と言えそうだ。

 中国にも一部には、紫禁城を含む建築群や、福建土楼のように、世界遺産に登録された木造建築物が残っている。今では再現することは難しくなってしまった、昔の高い技術を駆使したこうした歴史的建造物は、せめて大切に保存してほしいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)