2018年以降、日韓関係はかつてないほど冷え込んだと言われている。これまで対日強硬姿勢を貫いてきた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権だが、2020年末ころから対日姿勢に変化が現れ、柔軟姿勢になったようだ。中国メディアの網易はこのほど、韓国は日本との関係修復を急いでいると主張し、その理由について分析する記事を掲載した。

 記事は、韓国が日本との関係改善に動いているとし、その理由の1つとして「韓国はもともと東京五輪を米韓関係及び南北関係を改善するチャンスにしようと考えていた」が、北朝鮮がコロナを理由に参加を見送ったことで目論見が外れたためとの見方があると伝えた。また、バイデン米大統領による日韓関係改善の圧力が関係している可能性も指摘している。

 しかし、「反日感情」は韓国において有権者の支持獲得の伝家の宝刀だ。最近は支持率が低下していると言われているなかで、この伝家の宝刀を捨てるのはどうしてなのだろうか。記事は、「より大きなメリットがあるためではないか」と分析し、そのメリットとは「バイデン大統領が、日韓関係改善を米朝対話再開の条件としているのではないか」と推測した。これは文大統領にとっては何より重要なことだからだという。

 日韓関係改善へと舵を切った別の理由として考えられるのが「与党内の後継者争い」だという。文大統領の後継者として李洛淵(イ ・ナギョン)氏と李在明(イ・ ジェミョン)氏がいるが、文大統領はイ ・ナギョン氏を推しているのに対し、イ・ ジェミョン氏の方が「反日闘士」の姿勢を明確にしているので、文大統領は対日強硬を止めたのかもしれないとしている。

 ほかにも、「経済的な要素」も関係しているという。日本による半導体材料の輸出管理強化で、韓国は国産化を目指したものの、フッ化水素以外は思うような成果が出ずに日本依存が続いているためで、日本との関係を改善せざるを得なくなっているのだろうと説明した。

 これまでの対日強硬路線からの大幅な路線変更は韓国の有権者の反発を招くことも予想される。日韓関係改善は一筋縄ではいかないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)