美味しいものを好む中国人は多く、「日本には美食が数多く存在する」ことを知っている中国人は少なくない。美食が多いだけあって、日本は飲食産業も成熟していると言えるという。中国メディアの快資訊はこのほど、「日本と中国の飲食産業の違い」について紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、日本は世界的に見ても美食大国だとして、2つの点にそれが表れていると紹介した。その1つがミシュランガイド東京2021で星付きレストランが212店紹介されており、このうち3つ星が12店だったことだ。3つ星レストランが多い理由について記事は、レストランが非常に多いことや、匠の精神があること、常に料理を改良していること、日本の理念はミシュランとよく似ていること、都市が豊かな事などが関係していると分析した。

 また、「美食が旅行業界を牽引していること」にも日本の美食大国ぶりがよく表れていると指摘した。例えば、中国大手旅行サイトの調べによると、2017年の訪日中国人の訪日目的1位が「美食」だったほか、1回の食費が300元(約5000円)以上と回答した人が7割以上だったという。さらに、日本の美食は海外へも積極的に展開しており、特にアジア地域では日本料理店が急増していて、中国でも寿司屋やラーメン店が人気を博していると伝えた。

 一方、中国国内の飲食業界の現状は厳しいようだ。現在、中国国内の市場規模は4兆元(約69兆円)で、この先14兆元(約240兆円)にまで成長することが見込まれるが、2018年の時点で約8割のレストランが黒字を確保できなかったという統計データもあるほどだという。さらに、中国の飲食産業では「マタイ効果」が顕著で、儲かる企業はどんどん儲かるが、儲からない企業はますます苦境に追い込まれるという特徴が見られるそうだ。技術や資本のある企業は急成長できるのに対し、消費者の嗜好の変化や技術の進歩など、時代について行けないとあっという間に淘汰されるのが中国の飲食産業の現状だと記事は指摘した。

 ミシュランガイド北京2021では、星付きレストランが30店となり、前年より7店増えたが、東京には遠く及ばず、3つ星もわずか2店に過ぎない。中国料理は世界3大料理の1つであり、その面目にかけて中国も美食大国としての地位を築きたいはずだが、この点で日本の飲食産業は参考になっているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)