防衛省は、防衛政策の現状と課題について広く周知し、理解を得るために毎年「防衛白書」を作成している。2021年版の素案が日本メディアによって報じられているが、これに中国は強く反発している。中国メディアの百家号は、2021年版の防衛白書は「日本国民に対して中国が他国の技術を盗んでいるという印象を植え付けようとしている」と非難する記事を掲載した。

 記事は、日本メディアの報道を引用する形で、2021年版の防衛白書には米中関係に関する特集ページが設けられていることを紹介し、防衛白書では「中国脅威論を煽っていて、中国が他国から先端技術を盗もうとしているという誤解を与える記述がある」と伝えた。記事によると、特集ページで国際関係について取り上げることはこれまでほとんどなく、今回米中関係を取り上げたことは稀なことだという。

 また、防衛白書で台湾について言及している箇所では、「台湾情勢の安定は、日本の安全保障や国際社会の安定にとって重要」と明記していると指摘した。さらに、中国の軍事的動向に対する不安にも言及し、中国の海警船が尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺で領海侵入を重ねていることを「国際法違反」と批判していると伝えた。

 この防衛白書の内容に中国は強く反発している。記事は、中国外交部の華春瑩報道官が、「日本は不当に内政に干渉している」と批判したと紹介した。また、「日本は中国の正常な国防や軍事活動を理由なく非難している。これは著しく間違っているうえ、無責任なことだ」と反発したうえで、尖閣諸島についても「中国の切り離すことのできない領土」だと主張したことを伝えた。

 さらに、中国が他国の技術を盗んでいるという非難について、外交部の汪文斌報道官は2020年9月に、「米国の一部の政治家が、中国の現在の発展は他国の技術を盗み、うまい汁を吸い上げることで実現したと主張しているが、このような主張は常識に欠ける」と反論していたと強調し、防衛白書の内容についても事実無根であるとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)