2020年から続くコロナ禍で海外旅行が叶わないなか、中国では日本旅行を懐かしむ人が多いようだ。コロナ禍以前は、日本は中国人に最も人気の海外旅行先となっていたほどだ。中国メディアの百家号はこのほど、「中国人に日本旅行が人気だった理由」を分析する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、中国人が日本にこぞって旅行に来ていた時期を振り返り、豊かな先進国で「ショッピング」を楽しむことに加え、「あちこちに感じられる細やかさ」を体験するのも目的の1つになっていたと分析している。中国人旅行者の関心がモノ消費から体験型のコト消費に移るなか、日本に来て、滞在すること自体が「細やかさ」という「非日常」と「特別な体験」を味わう機会になっていたようだ。

 日本ではどんなところに「細やかさ」が感じられるかについて、記事は「公共の場所がどこもきれい」だったと称賛している。旅行中に必ず利用するレストランひとつとっても、掃除が行き届いていてピカピカで、客が視線を気にしないですむようにパーテーションを設けるなど、気配りが行き届いていたと伝えている。中国のレストランも大抵掃除はしているが、きれいの程度が違う。中華料理が油を多く使うためか、特に小規模な個人店ではテーブルも床も全体的にべとべとしている印象だ。

 記事は、日本全体に感じられるこの「細やかさ」は、日本人の細かい点まで手を抜かない特性のおかげであり、そしてその特性は「教育によって育まれた」ものだと分析している。日本の教育は、知識を詰め込むだけの中国と違い、礼儀や価値観も教えている。学校では清掃員を雇わずに、子どもたち自らが校舎を掃除しているほどで、国民全体が勤労の精神に富み、衛生概念が高いのだと感心した。

 今は越境ECが発達しているため、中国にいながら日本の商品を買うことができるが、日本の「細やかさ」は実際に来なければ体験できないものだ。また海外旅行ができるようになれば、より多くの中国人に日本の良さを体験してもらえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)