日本では家庭での教育が重視されている。一方、中国では「教育は学校で受けるもの」という認識の家庭も多い。子どもは学校から家に帰ってきたら、山のような宿題をこなして食事をし、就寝する。家庭では特にしつけや教育らしいものは行われない。中学生から寮生活を行う若者も多く、共働きの家庭も多いため、親とのコミュニケーションもほぼない家庭も多い。

 一方、日本の家庭では、一緒に食事の準備をしたり、片付けの手伝いをさせたりと、子どもに身の回りのことを教え込むことが、親の義務と見ている家庭も多い。日本と中国の家庭教育の違いを、中国メディアの網易が取り上げている。

 最大の違いは、礼儀作法の教育。日本では、あいさつ、食事のマナー、公共の場所での振る舞いなど、こうしたことは各家庭で教えておくべきこと、とみなされている。さらに、学校教育でも、ルールを守り、他の人を尊重することが重視されている。

 また、感謝の心を育てることも重視されている。日本の幼稚園では、子どもたちと一緒に、花や野菜、ウサギや熱帯魚などの小動物を育てている。このように、生き物の命を大切に育むことで、感謝の気持ちが生まれる。

 さらに、忍耐力も重視される。自分たちでトイレ掃除を行う、薄着の体操服で野外の運動を行う。こうしたことを通して、子どもたちは忍耐力を養うことができる。また、自分のことは自分でする自立心、学校での集団生活を通して協調の精神を養うことが大切とみなされている。

 中国では、年々「受験戦争」が激化し、学歴偏重社会になっている。そのため、家庭の手伝いをする時間も余裕もない子どもたちが、ごく簡単な身の回りのこともできない状況がよく見られる。中国メディアが繰り返し日本の家庭教育について取り上げているのも、社会全体がこうした状況に危機感を抱いていることの表れかもしれない。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)