新幹線が1964年に開通してからすでに60年近くが経過した。新幹線は世界で最初に開業した高速鉄道であり、まさに「元祖」とも言える存在だが、中国人は「中国高速鉄道」を「中国の新4大発明」の1つに含め、何かと新幹線をライバル視している。中国メディアの捜狐は3日、新幹線と中国高速鉄道を比較する動画を配信し、「どちらが発明にふさわしいか」を考察している。

 動画ではまず、中国が自国の高速鉄道を新4大発明の1つと自称していることに「日本人は納得していない」と主張。しかし各方面を比較すれば、おのずと結果は明らかだとして「スピード」、「乗り心地の良さ」、「コスト」、「安全性」の4つから検証している。

 まず「スピード」では中国高速鉄道の方が上だと主張。営業速度で時速350キロを出せるからで、日本の新幹線は時速250から350キロの間だと比較しているが、新幹線に関しては安全性から速度を抑えていると言われており、単純に比較しても意味はないだろう。

 「乗り心地の良さ」では、車内で立てたコインが走行中でも倒れない中国高速鉄道の方が安定感に優れていると主張。運賃が「安い」のも中国高速鉄道の方だとしているが、中国高速鉄道の運賃も、物価を考えれば中国人にとって決して安いわけではない。しかも、それでもほとんどの路線が赤字経営になっている。

 最後の「安全性」については、新幹線が何度も事故を起こしているのに対し「中国高速鉄道は一度も事故を起こしていない」と断言。中国では世界を震撼させた死者40人の温州市衝突脱線事故のことは、なかったことになっているのだろうか。さらに新幹線が営業以来、乗客が死亡する列車事故はいまだに起こしていないことには無視を決め込んでいる。

 動画は最後に、中国高速鉄道はあらゆる点で新幹線を上回っており、新幹線が唯一誇れるのは「世界初」だけだと締めくくっている。動画ではただ中国高速鉄道を自賛したいだけのようだが、情報は正確に伝えるべきではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)