中国のポータルサイト・網易に23日、新型コロナの感染が収束しないまま東京五輪・パラリンピックを「強行」した場合に直面する3つのリスクについて考察する記事が掲載された。

 記事は、新型コロナの世界的な感染拡大により昨年の東京五輪・パラが1年延期となり、今夏の開催についても危ぶむ声がなおも後を絶たないとする一方で、巨額の費用を投じて準備してきた日本側としては「軽々しく放棄するようなことは言えない」と指摘した上で、仮に感染が収まらないまま「強行開催」した場合に直面するリスクについて分析している。

 まずは「費用の問題」を挙げ、両大会でおよそ1万5000人の選手が参加し、動員されるボランティア数も10万人以上という非常に大規模なイベントの感染拡大防止対策を万全に取るためには相応の費用を投じる必要があり、その額は概算で1000億円以上にも上るとした。

 そして、開催地である東京都を含む各地方自治体の昨年の税収は思わしくなかったばかりでなく、蓄えの大部分も新型コロナ対策で消費してしまったと指摘。そうなれば五輪の追加費用の負担は公債の発行、あるいは増税ということになるとし、日本国民の多くが五輪・パラ開催に消極的な見方をしている主な理由の一つに「費用負担が大きすぎる」ということがあると伝えた。

 2つめは「感染をどう防ぐかという問題」であるとし、現状で日本政府にしろ、組織委員会にしろ具体的な感染予防対策の体制を打ち出しておらず、どうやって感染拡大を防ぐのかがなおも不透明であるとした。また、日本では現在もなお日本各地の自治体が各国代表団の国内滞在、トレーニング拠点を提供するホストタウンプロジェクトが続けられていることも、感染コントロールを難しくする要因の一つになっているとの見方を示している。

 そして、3つめは「五輪・パラが持つイメージや価値への影響」だ。日本政府は東京五輪・パラの開催と通じて「人類の新型コロナに対する勝利」を証明したいという思惑を持っているとする一方で、「その現実は残酷だ」と指摘。選手や観客の健康を代償として五輪・パラを強行的に開催したならば、五輪の精神に反するばかりか、五輪が持つ価値も損なうことになると論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)