中国のポータルサイト・百度に20日、「これがサッカーだ!」として、約20年前に日本の高校サッカー大会で発生した「世紀の大誤審」に関するエピソードを紹介する記事が掲載された。

 記事は、2002年11月の第81回全国高校サッカー選手権大会岡山県大会の決勝で起きた「悲劇」を紹介。国立競技場での全国大会出場をかけた作陽高校と水島工業高校との戦いは大いに白熱し、90分で1-1の同点となり、Vゴール方式の延長戦へともつれ込んだと伝えた。

 そして、延長に入ると作陽高校の2年生で、のちに日本代表となるMF青山敏弘選手によるシュートが相手ゴール内に入った上でポストに当たって跳ね返ったにもかかわらず、水島工業高校のキーパーがプレーを続行したなどから主審がノーゴールと判定、その後両者にゴールがないままPK戦となり、本来勝利していたはずの作陽高校が3-5で敗れ、水島工業高校が全国選手権に出場することになったとした。

 その上で、両校選手たちの運命を大きく変える大誤審は当時大きな波紋を呼び、水島工業高校の出場の是非を巡る議論まで繰り広げられたことを説明。全国選手権開会式にて当時日本サッカー協会会長だった川淵三郎氏がこの件を謝罪するにまで至り、誤審をした審判には試合出場停止3か月の処分が言い渡されたと伝えている。

 記事はさらに、この悲劇には続きがあり、10年後の2012年、当時の決勝を戦った両校の元選手たちが一堂に会して「再試合」が行われたことを紹介。試合の結果は奇しくも当時と同じ1-1だったとし、「再試合」を通じて双方が「和解」して、試合後には全員で記念撮影をする心温まる一幕が見られたとした。

 タイトルの「これがサッカーだ」は、誤審の発生を完全に防ぐことができない、誤審の発生を含めて試合を通じた様々な人間ドラマが生まれる、など、様々な意味を含んでいるようだ。これまで、中国では青少年のサッカーの試合で判定を不服として選手どうしが乱闘になる、さらには保護者も乱入して審判に襲い掛かるといったトラブルがしばしばニュースになってきた。そういった観点からの「これがサッカーだ」という意味もあるのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)