近年の中国経済の発展や、中国企業の技術力の凄まじい向上に驚きを感じている人は多いだろう。中国人の多くは自国の成長に自信を持ち、中国ネット上では「もはや日本も米国も敵ではない」といった声も見られるようになった。

 しかし、中国政府関係者は現実的な見方をしているようだ。中国メディアの網易は5日、中国工業情報化部の元部長が過去に「中国の製造業は我々が想像するほど強くはない」と指摘したことを紹介する記事を掲載した。

 この元部長によると、世界の製造業は大きく分けて4つのグループに分けられるという。第1グループは世界の科学技術イノベーションの中心である「米国」、第2グループはハイエンド製造業の「日本やEU」、第3グループはミドル・ローエンド製造業の「中国などの新興国」、第4グループは資源輸出国である「OPECやアフリカ、ラテンアメリカ」だと分析した。

 そのうえで、科学技術の実力をランキングすると、1位は米国、2位は英国、3位は日本、4位はフランス、5位はドイツになると主張。中国は上位19位の中に入っていないという。1位の米国は科学技術分野の「核心」であり、2位から5位までの国は科学技術面での「先進国」だが、中国を含む新興国は科学技術という教室の「入口」に位置するに過ぎないとしている。

 それで、中国は「中国製造2025」という目標を掲げてはいるものの、真の製造強国になるには「まだ長い時間がかかるだろう」と結んだ。中国のネット上では、中国がいかに強大であるかを強調する記事が多いが、冷静に自国の現状を分析している関係者は多いようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)