日本が進めるバイオテクノロジー分野の研究の中でもiPS細胞に、近年さらに注目が集まっている。2012年にノーベル医学・生理学賞を山中伸弥教授が受賞したことで、iPS細胞を知るようになった人たちは多いだろう。現在、日本では多くの企業や大学がiPS細胞に関する研究を進めている。中国でも、こうした日本のバイオ分野での躍進が話題になることが多い一方、難しい分野だけに誤解が生じることも多々あるようだ。

 6日付の中国メディアの記事は、ネット上で生じているiPS細胞に関するとんでもない誤解を紹介している。ネットでは「iPS細胞を使って動物の体内で人の臓器を作る技術」について誤解している人が多いと述べ、「人と動物の混合を作ろうとしているの?」「このままでは人類が新しい人類に滅ぼされてしまうのでは」という驚くべき誤解があると述べている。

 SF小説にでもなりそうな誤解だが、「iPS細胞の培養技術は、素人が聞くとセンセーショナルに聞こえてしまうが、決してそのようなものではない」と説明している。この技術はがん治療に応用され、人間の必要とするあらゆる臓器を培養できる「万能細胞」を作ろうとしているのだ、と説明している。

 たしかに、最先端の科学分野のことで素人にはわかりにくい部分があるとはいえ、人間と動物の混合生物が誕生し、人類を滅ぼしてしまうのではないか、という突拍子もない心配をしてしまう書き込みに対し、記事は冷静に「倫理に反するような行為はやめるべきだが、日本のこの技術が人類のためになるかどうかは、今後の歴史の進展により明らかになる」とまとめている。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)