製造大国から製造強国への転換を目指している中国。しかし、現状では多くの基幹技術を海外に依存しているという。中国メディアの百家号は3日、中国がいまだに海外に依存している各種技術を紹介する記事を掲載した。

 記事がまず紹介したのは「身分証」だ。16歳以上の中国人は「居民身分証」を申請することが義務づけられているが、非接触式のICカード技術を用いた新しい「第二世代身分証」には、日本や米国の技術が使用されており、日米の技術なしでは身分証の発行もできないと主張した。

 また、中国ではすっかり日常の交通手段として定着した「高速鉄道」も、レールのメンテナンスに欠かせない工具はドイツやオーストリアに依存していると紹介。近年中国でも急速に普及してきた「牛乳」だが、常温保存できる紙パックはスウェーデン企業の技術を利用していると伝えた。

 こうした日常生活に関わる技術のほか、「ハイエンド」や「精密」、さらには「最先端」といった製造業の分野においても、中国は外国の技術に依存しているようだ。記事によると、2020年に中国が輸入した集積回路は3500億ドル(約36兆7700億円)に達し、過去最高額となったという。

 このほか、半導体分野では日本の半導体材料や生産設備に依存していること、精密工作機械の分野では日本やドイツ、スイスの天下であることを紹介。核磁気共鳴(NMR)はドイツが大きなシェアを占め、大型のX線装置もほとんどが外国企業製であるため、「中国人の健康と関係のある機器は外国が握っていることになる」と危機感を示した。こうしてみると、中国の目指す「製造強国」の実現はまだほど遠いと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)