中国の自動車市場において日系メーカーが好調だ。トヨタとホンダは2年連続で過去最高の販売台数を記録している。その一方、中国市場自体は3年連続で販売台数が減少しており、無数にある中国車メーカーは瀬戸際に立たされているという。中国メディアの百家号は1日、中国の自動車メーカーの厳しい現状を伝える記事を掲載し、「中国車は束になっても日系メーカーに敵わない」と論じた。

 中国車は一時期、税制優遇策によって販売台数を伸ばしたが、この政策が終わるとともに売り上げも急激に落ちてきたようだ。そのため記事は、最近倒産した中国車メーカーだけで、少なくとも7社はあると紹介。そもそも中国車メーカーは非常に多く、2020年には88社もあったという。中国車の市場シェアは全体の約4割であり、このシェアを無数の中国車メーカーが「奪い合っている」のが現状だ。

 それなら、海外メーカーからシェアを奪えば良いと思うかもしれないが、記事は「日系車をはじめとする海外メーカーと中国車では質が違う」ので競争にならないと記事は指摘。そのため、「中国車同士で価格競争を繰り広げ、自滅してきた」と苦言を呈している。今も、かなりの数の中国車メーカーが倒産の危機にさらされているという。

 この点、日本の自動車メーカーは世界中に市場を持っていて、国内市場だけに偏っていないと紹介。日本の大手8社は、2020年に世界市場で2348万台あまりを販売しており、これは数十もある中国車メーカー全体の販売台数の3倍にあたる数字だと伝えた。世界を視野に入れているので、ほぼ中国国内にしか市場がない中国車とは規模が違うのだとした。

 中国国内では中国車の成長を喜び、「中国車を買うのは愛国精神の表れ」という考え方が広まっているが、実際には多くの企業が危機に直面しているようだ。海外市場に視野を広げるのは良い考えだが、価格競争に明け暮れ、品質向上に取り組んでこなかった、中国車が海外市場で急にシェアを獲得するのは非常に難しく、まだまだ苦境は続きそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)