日本経営管理教育協会が見る中国 第657回 ――坂本晃

◆近代オリンピックの始まり

 約1万年前に誕生したと言われる新人類は、他の民族を征服することで発展してきたとも考えられる。そこでは体力智力に優れたものが勝ちを占め、人間同士の争いは絶えなかった。

 その争いをある期間だけでも止めようと1896年の第一回アテネ大会は、仏人クーベルタンの提唱により開催され、欧米14か国、男子のみで、陸上、水泳、体操、レスリングなど8競技であった。

◆オリンピック開催と中止の歴史

 4年ごとの開催は閏年の年とリンクしている。1900年第2回パリ、続いて1904年第3回セントルイス、1908年第4回ロンドン、しかし1916年第6回ベルリンは第一次世界大戦のため中止、1940年第12回東京も第二次世界大戦のために中止となった。

 1944年第13回ロンドン以降は、1964年第18回東京、途中でボイコットもあったが、2008年第29回北京、2016年第31回リオデジャネイロと予定どうり無事に開催してきた。

 2020年第32回東京は世界的なコロナの影響で1年延期が決まってきた。

◆2021年世界のコロナは

 人類同士の戦争をオリンピックの期間だけでも休戦しようという当初の目的はほぼ達成してきたといえるが、人間同士とではない今回の闘争ともいえる世界的なウイルス感染症のために延期や中止かもしれないという事態は始めてである。

 いまやオリンピックは世界的なイベントと考えられ、選手を始め選手養成の家元ビジネス、施設整備のための地域や国と建築業、便乗して視聴率を稼ぎたいテレビを始めてとしてマスコミやネット関係など、開催を目指す都市や国を交えたビジネスチャンスである。

 しかし、選手を始めとする関係者、世界から集まる観客や応援団に対して、従来通りの観客席数だけでの制限でよいのか、無観客かの選択を含めてのコロナ対応が必要である。

 2019年秋から世界的な流行が始まったとされるCOVID-19新型肺炎で2020年東京開催は延期になり、今回新たにギリシャで採火された聖火が果たして2021年3月25日(木)福島県楢葉町・広野町から出発し、日本各地を回り、東京の新国立競技場で聖火台に点灯できるのか、予断を許さない現状である。(写真は、2009年10月2日東京開催決定の前日。提供:日本経営管理教育協会)