新型コロナウイルスの影響により世界中で経済が冷え込んでいる。このため家計債務も増えてきているようだ。中国メディアの百家号は28日、中国と他国の家計債務について比較する記事を掲載した。

 記事はまず、中国人は世界的にも「貯蓄好き」で有名だと紹介。2020年第3四半期には1人平均6万5000元(約105万円)の貯蓄があったという。しかしこれは、あくまでも「平均」であって、多くの中国人はこのレベルに達してはいないと記事は指摘。14億の人口のうち、実際に多額の貯蓄ができている人はごく一部であり、むしろ借金を背負っている人が多いのが現状だと伝えた。

 統計によると、中国の対GDP比の家計債務率は2020年第3四半期に61.4%に達した。これは他の発展途上国と比べるとかなり高い数字であり、毎年右肩上がりで増えているのが現状だ。蘇寧金融研究院によれば、1996年における中国の家計債務率はわずか3%ほどだったことを考えれば、中国の家計における借金は急激に増加していると言えるだろう。

 記事は、先進国は高収入・高消費ゆえに対GDP比の家計債務率が高くなる傾向にあるが、中国は低収入であるにもかかわらず家計債務率が一部の先進国より高い水準になっていると指摘。これは「住宅ローン」が主な要因だと分析した。記事によると家計債務の約76%が住宅ローンというデータがあるという。日本の2020年第2四半期における家計債務率は63.9%であり、中国と日本はほぼ同じレベルと言えるだろう。ちなみに韓国はより深刻で101.1%となっている。

 中国では高すぎる住宅価格に加えて、マイホーム願望の強い人が大半を占めているため、多くの人は貯蓄を頭金としてローンを組んでマイホームを購入している。このためローン返済に追われて生活を楽しめない「房奴」と呼ばれる人が増えている。中国の家計債務の増加は中国経済のリスクの1つになっていると言えるが、新型コロナの影響によって家計債務の額やGDPに対する比率は大きく変化していると予想される。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)