日本のパスポートの表紙には、「日本国旅券」という漢字5文字が記されている。この漢字は「篆書(てんしょ)」という書体で、印鑑にもよく使用される書体だ。中国メディアの快資訊は4日、古代中国で発明されたこの書体が今でも日本で使用されていると伝える記事を掲載した。

 篆書体について記事は、古代中国の秦の時代に使用されていた書体で、公式書体として石碑への文字入れなど厳かな場面でも使用されていたと紹介。秦の滅亡後は隷書体が使われるようになったが、篆書体はその美しさから書道家に愛されて続けてきたという。

 続けて記事は、秦の始皇帝から不老不死の薬を探す任務を受けた徐福が、3000人の若者と共に日本へやって来てそのまま残ったという徐福伝説に言及。この時に徐福が日本に持って行ったものの中に「篆書体」の漢字が含まれており、こうして日本に伝えられたと主張した。

 徐福が伝えたかどうかはともかくとして、日本で確認された最も古い文字は篆書体で、弥生時代に作られた古墳から出土した銅貨に篆書体の文字が刻まれており、このころにはすでに日本に伝わっていたと言われる。いずれにしても記事は、古代中国の書体が現代日本でも使用されていることがとても誇らしいようで、「中国文化はかなりの程度日本に影響を与えている」と述べている。

 中国のパスポートの表紙にも、「中華人民共和国」と旅券を意味する「護照」の漢字が記されているが、日本のように「篆書体」を採用してはいない。漢字起源の国として、日本が篆書体を使用していることは誇らしいと同時に、自国のパスポートで使用されていないことは微妙な感じなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)