「金の貸し借り不和の基(もと)」という言葉があるように、日本では親しい間柄でも「お金の貸し借り」には慎重になるものだ。その点、中国ではむしろお金を貸すのは「親しい間柄の証拠」という感覚がある。中国の動画サイト・西瓜視頻は9日、「日本ではお金を借りにくい」と紹介する動画を配信し、中国との違いを分析している。

 この中国人女性は、日本で働いているようで「日本人は他人にお金を貸したがらない」と紹介。飲み物を買うため、つい中国の感覚で日本人に小銭を借りようとしたところ「ちょっと・・・」と断られてしまったと伝えた。「たったの100円なのに」と驚いたようだが、「金額の問題ではなく、日本人は迷惑をかけることも、かけられることも嫌うためではないか」と思い直したそうだ。

 また、夫の同僚の中国人留学生は、学費が必要になったとき、アルバイト先の社長に借金を頼んだそうだ。社長は貸してくれたものの「必ず返すように」と念を押されてしまったと意外そうに伝えた。中国人は貸したくないと思ってもメンツを気にして貸す人が多いが「日本人ははっきりと断るか、もしくは貸すとしても『必ず返してもらう』と念を押す」と違いを指摘している。中国人の場合、「必ず返してもらう」という言葉はメンツを潰しかねないため、貸す前から返済をきっちり求める日本人の感覚は驚きのようだ。

 中国では日本より気軽に「お金を借りる」習慣があるといえるだろう。これは親族や友人を身内、それ以外は他人とはっきり区別する中国人の人間関係と関わっているのかもしれない。中国人は身内の頼みは何でも聞き入れるのが当たり前と考えるため、自分に貸すだけのお金がなければ、他から借りてきてでも工面してあげるほどだ。また、お金の返済を求めると情がないと言われてしまうので、返済を求めることもできない場合もある。

 なんとも筋の通らない話だが、それがまかり通ってしまうのが中国なのだろう。これには中国人自身も辟易しているらしく、日本の習慣を称賛するコメントが多く寄せられた。ある人は「日本人にお金を借りたら、利息を取られた」という話を紹介。これは決して金儲け目的の利息ではなく、「簡単にお金が借りられると、あなたがだめになるから」と説明されたという。「簡単にお金を貸さず、貸したら必ず返してもらう」というのが、本当の親切なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)