中国メディア・新民晩報は6日、新型コロナウイルスが日本人の「日常」を細かい部分から変えつつあるとする記事を掲載した。

 記事は、新型コロナウイルスの感染に歯止めが利かない中、日本人の心中は「慣れ親しんだ日常が短期間のうちには戻ってこない」とますます複雑になっているとし、それまで当たり前だった社会や国の状況が、新型コロナによって大きく変化、あるいは再構築しつつあると伝えた。

 そしてまず、日本社会に起きた大きな変化の一つとしてリモートワークに言及。これまでの日本社会ではほぼ想像できなかった自宅での仕事が、新たな「日常」のトレンドになっているとし、対面コミュニケーションの重視、根深い「ハンコ文化」といった理由により遅々として進まなかったリモートワークが、新型コロナによって電子ハンコ、電子契約書などの導入の動きとともに大きく前進し始めたことを紹介している。

 次に、自殺率の大幅な上昇も、新型コロナが日本にもたらした大きな変化の一つであると指摘。感染防止で人と人との接近が制約を受ける中で孤独を感じる人が増え、さらに失業などの問題も相まったことで、近年低下傾向にあった日本の自殺率が大きく上昇したと伝えた。そして、「他人に弱い部分を見せるのは恥ずかしいこと」という日本人の考え方も、自殺者を増やす要因になっていると伝えた。

 さらに、新型コロナによって東京などの大都市を離れて地方に移住する人も増えていると紹介。従来の生活様式が成り立たなくなり、バランスの取れた生活を地方に追い求めるというのが主な動機であるとした上で、昨年9月に東京から転出した人は前年同期比12.5%増の3万644人だったのに対し、東京に転入した人の数は同11.7%減の2万7006人となり、これまでにない状況が浮き彫りになったとしている。

 8日に東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を対象に緊急事態宣言が発表された。政府は1カ月での感染拡大食い止めを目指しているが、現実的には厳しそうだ。既存の生活様式が崩れてはや1年近くだが、いまだに「新しい生活」の形が見えずもがき続けている、というのが現在の日本社会の状況と言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)