スイスには高級腕時計メーカーが複数存在するが、日本も負けてはいない。数年前には日本製の腕時計が中国人観光客に爆買いされたこともあるほどだ。中国メディアの快資訊は3日、「日本の腕時計がスイスに追いつけた理由は匠の精神だ」と紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本の時計を代表するセイコーを例に、どのように本場・スイスの地位を脅かすまでになったかを伝えている。日本の時計製造の歴史は浅く、セイコーの前身である服部時計店が創業したのは1903年だと紹介。スイスにおける時計づくりの歴史は、16世紀の宗教改革時代にまでさかのぼると言われており、スイスの一流ブランドはほとんどが1800年代に創業している老舗だ。

 スイスが世界市場を独占していた当時、セイコーはどのように食い込んでいったのだろうか。記事は、日本で最初に自動巻腕時計を商品化したセイコーは、その「匠の技」と発想力で世界初のクオーツ腕時計を作ったと紹介。それまでの機械式と比べると、価格は安く精度が高い画期的な時計となり、1968年にはスイス天文台クロノメーター・コンクールで優勝し、スイスの時計界を脅かすまでになったと伝えている。

 もっとも、スイスでもクオーツ時計の開発は進められていたので、より注目すべきは「技術と新鮮さ」ではなく「頂点に上りつめるまでの速さ」だという。後発だったセイコーが、スイスの老舗時計メーカーを抑えた事実は、世界に大きな衝撃を与えることになった。

 記事は最後に、セイコーが残した様々な「世界一の記録」の数々を列挙し、「日本の時計メーカーは、より質の高い時計をより安く作るにとどまらず、世界での成功を考えている」と称賛して結んでいる。中国は製造業の競争力向上を目指しているだけに、セイコーの辿った軌跡は大いに参考になるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)