2020年12月下旬、北京市内の病院で医師が患者の家族に暴力を振るわれ、死亡するという事件が起きた。中国ではこのような医療トラブルが多く発生している。中国メディアの捜狐は1日、なぜ日本はこのような医療トラブルが少ないのかと問いかける記事を掲載した。

 記事が挙げた1つ目の理由は「医師の収入が高くて地位も高いこと」だ。2018年の業界別の平均収入では、医師はパイロットに次ぐ高収入だったと紹介。また、医師になるのは容易なことではなく、高い資質と知識が必要なので、多くの人から尊敬されており、結果として暴力を振るわれるようなトラブルも起きないと説明した。

 2つ目の理由は「質の高い医療サービスとインフォームド・コンセント」だ。日本の医者は患者と真摯に向き合い話をよく聞いてくれるほか、治療や手術に際して詳細な説明があり、合意した上で治療を行うと称賛した。3つ目は「医薬分業」制度で、医者と製薬会社がグルになるのを防止しているので、患者とはトラブルになりにくいとしている。

 4つ目は「大病院と小病院で医療を分担していること」。日本ではちょっとした病気ならば近隣のクリニックなどで診察を受けることができ、大病院で診療を受ける必要がないため、中国のように患者が大病院に殺到することはないと説明。そのため日本では大病院の医師は1人1人の患者に親身になって接することができると主張した。

 5つ目は「整備された健康保険制度」で、国民皆保険の日本では、貧しいために治療を受けられないという状況は基本的に存在しないとし、これも医療トラブルの発生を抑える要因となっていると伝えた。6つ目は「医療事故に関する第三者制度」があること。これにより公正な判断が期待できると説明した。

 日本の制度が完璧というわけではないだろうが、少なくとも中国と比べるとずっと整備されていると言えるだろう。医療トラブルの絶えない中国は、日本の例を参考にできるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)