日本経営管理教育協会が見る中国 第652回 ――磯山隆志

◆第三波が拡大

 日本では冬に入り新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)が猛威を振るっており、第三波といわれる状態にある。11月半ばくらいには1日の新規感染者数は2,000名を超え、東京都でも500名を超えるなど第二波のピークを上回った。こうした状況を受けて、12月14日、ついに日本政府は推進していたGoToキャンペーンを全国で2020年12月28日から2021年1月11日までの間、停止することを決定した。

 それでも12月17日には、新規感染者数は東京で800名を超え、日本全国でも3,000名を超えるなど、連日のように全国各地で過去最多の感染者数を更新するという報道がなされるようになった。これにともない重症者数も増え、東京都では感染状況と医療提供体制の警戒レベルが最も深刻なレベルになった。これまでに亡くなった方も全国で3,000名を超えた。

 世界的にも新型コロナは拡大している。22日には世界保健機関(以下、WHO)が、世界の週当たりの新規感染者数が過去最多を記録したと発表した。イギリスでは強い感染力を持つとされる新型コロナの変異種が確認され、日本国内においても感染者が確認された。いずれ世界各国に広がっていくことが懸念されている。

 一方、中国では冬に入っても新規感染者数が多くて20数名程度とされる。大連市では5日間で感染者が5名確認されたとして、移動制限と大規模なPCR検査を行うとの報道がなされた。日本では緊急事態宣言解除後から新型コロナが拡大する中でも、経済活動の推進と感染抑制を両立させる難しい局面が続いているが、中国では比較的拡大が落ち着いているとされ、経済は急速に回復しているといわれる。

◆新型コロナの起源は明らかになるか

 そのような中、WHOが新型コロナウイルスの起源を調べる国際的な調査団を、2021年1月、中国武漢に派遣するとの報道があった。これまで中国は自国が起源であるとする説を否定し、海外から流入したとする説を主張してきた。例えば、アメリカ軍が持ち込んだとするものや、輸入した冷凍食品によって流入したとする説がいわれている。

 元々、自国起源に否定的な態度を踏まえると、今度の調査においても何がどこまで明らかにされるのであろうか。真相について期待できるのかわからない。最初の新型コロナ発症者が武漢で確認されてから1年が経過した。中国では日常が戻ってきているとされるが、日本をはじめ他の国ではまだ遠い状況ともいえる。少なくとも調査の結果が、世界中の人々にとって建設的なものになることを期待したい。(写真は、中国製のマスク。提供:日本経営管理教育協会)