中国のポータルサイト・百度に28日、「江蘇省揚州市に『日本風の寺』がある?」とする記事が掲載された。

 記事は、揚州を旅するのであれば個園、何園といった庭園や痩西湖を遊覧するとともに、市街地北西部にある大明寺も訪れてみる価値があると紹介。この古寺の建築は日本の京都、奈良、大阪にあるような庭園つきの寺院に非常によく似ており、訪れた観光客の多くは「どうして揚州に『日本風のお寺』があるのか」と疑問を持つとした。

 その上で「実はその疑問は大いなる勘違いであり、大明寺が日本の寺に似ているのではなく、日本の寺が大明寺の建築スタイルを模倣したのである。つまり、日本の寺院文化が中国に起源をもつということなのだ」と解説した。

 そして、中国から日本に仏教を伝えた代表的な人物とされる鑑真がかつて大明寺の住職を務めており、その鑑真が何度も渡航に失敗しながらも754年に6度目の渡航でついに日本上陸に成功し、奈良の東大寺に迎え入れられ、律学を伝えて広く尊敬を集めるに至ったのだと説明している。

 また、隆盛を極めた唐から政治、経済、文化などさまざまな物事が隣国の日本へと伝わっていき、中国仏教、園林式寺院、服飾が速やかに日本国内に浸透し、複製されていったのだとした。

 一方で、大明寺のように隋、唐の時代に建てられた寺院は中国にも少なからず残っているものの、その後の戦乱による破壊、さらには各王朝の文化的影響を受けたことで、その面影は大きな変化を余儀なくされてしまったと指摘。大明寺はその中でも古の風格を色濃く残しており、日本の寺院建築のルーツをたどるために現地を訪れる日本人も今なお少なくないと伝えている。

 記事は最後に、京都や奈良の伝統的な寺院の姿が、大明寺と似ている背景には「日本の現地における、文化財を守ろうという決心」があるのだと評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)