日本、中国、韓国など、東アジアを中心にした15カ国が、地域的な包括的経済連携(RCEP)に署名した。中国メディアの百家号は16日、日中韓はそれぞれ近隣国同士として、すでに一定の関係を構築しているというのに、「さらに関係を深める必要があるのか」と問いかけつつ、「結びつきはさらに強化すべき」と論じる記事を掲載した。

 記事はまず、RCEPの意義を紹介。RCEPの特徴の1つである「関税の撤廃や引き下げ」は、日中間の貿易にとって「歴史的な突破口になる」と意義を強調したほか、中韓の2カ国間ではFTAが結ばれていたものの、日中間、日韓間ではまだ締結されていないため、「日中韓が経済連携協定で1つになるのはこれが初めて」のことだと指摘。3カ国いずれにも利益があると主張している。

 では、RCEPによって日中韓のFTAは必要なくなるのだろうか。記事は、中国の専門家の意見として「FTAも絶対に必要」との見方を紹介。その理由には3つあるという。1つは「RCEPがFTAに取って代わるわけではない」こと。RCEPはASEAN諸国の利益を優先しており、日中韓のFTAとは関税の引き下げ率や包含する品の範囲が全く同じではないため、RCEPとFTAは相互に補い合う関係だと論じた。

 2つ目は「日中韓のFTAはRCEPの成果を強化する効果があり、日中韓の経済交流をさらに促進する」こと。そして、最も重要なのが3つ目で、「日中韓のFTAは東アジアの平和と安定に寄与すること」だと分析した。

 中国としては、米国との貿易摩擦があるためか、世界第3位の経済大国である日本を含む貿易協定にかなり前向きであることがうかがえる。日本にとっては日中韓のFTAにはメリットとデメリットがあり、慎重に交渉を進めていく必要がありそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)